うきはん小麦ショップ

うきはの誇りを、次世代へつなぐ

「うきはん小麦」とは、旧浮羽郡（浮羽町、吉井町、田主丸町）の農家さんが大切に育てた、産地を限定した小麦を製粉した小麦粉です。
福岡県は全国第2位の小麦生産量を誇りますが、その中でも「うきは」は、良質な「土壌」と豊かな「水」に恵まれ、「スイーツ王国」「九州三大麺どころ」を支えてきた伝統ある産地です。
旧浮羽郡時代には福岡県の乾麺の約8割の生産量を誇ったと言われるうきはの麺文化ですが、外国産の小麦粉との競争に苦戦し、国産小麦の自給率は一時4%まで低下。しかし現在は、品質も上がり1５%程度まで回復しています。
私たちは生産農家さんの一生懸命育てた小麦がどうなっていくのか？その先が見てみたいとの想いを胸に、何よりも安心安全な国産小麦を目に見える形で育て、商品化し、普及する「6次産業化」のスキームを基本とし、農業体験、地元高校生との調理実習等の地元とのふれあいを大切にしながら、産地限定の小麦粉の普及に努め、その活動を発信しています。

自然の恵みを受け、歴史・伝統・文化が育んだ、唯一無二の味わい

「うきはん小麦」の美味しさは、この土地のポテンシャル「うきはテロワール」に由来します。度重なる筑後川の氾濫によって堆積した砂・粘土質の土壌は、豊富な養分と程良い保水力を備えています。また、寒暖差の大きさに加え、近年の土壌改良の成果もあり、良質な小麦の生産にとって最適の環境が整っています。
この豊かな恵みは、当たり前のものではありませんでした。江戸時代初頭、この地は水が得られず、頻繁に飢餓の不安にさらされていました。見かねて立ち上がったのが、「5人の庄屋」です。彼らは失敗すれば「はりつけ」の刑という命がけの覚悟で、大事業に挑みました。「五人の庄屋を死なせちゃなんねえ」と、老人・女性・子供まで総出で取り掛かり、僅か2ヶ月で「大石堰・長野水道」を完成させたと伝えられています。
この人工の川は田畑を潤すだけでなく、水車による製粉や製麺、酒造などの工業を発展させました。先人たちの偉業が、今なおこの地に「豊富な水」と「豊潤な大地」、そして「想いを繋ぐ心」をもたらしているのです。

石臼挽きの風味と、産地限定の安心を食卓へ

私たちは、うきはの恵みを最大限に活かす製法にこだわっています。製粉過程で「石臼」を使用することで、豊かな風味と香りを引き出します。さらに、アミノペプチドの含有量が多いため、もっち理とした食感も感じていただけます。
私たちが産地にこだわるのには、もう一つ理由があります。それは、皆様への「安心のお約束」です。麺類の食品表示には、そのほとんどが国内製造と記載され、外国産の輸入小麦を国内で製粉しているのが実情です。また国内で流通する小麦においても、純粋な国産小麦は極めて希少です。食品表示法では、最も重量割合が多いものが産地として記載されるため、「国内産」とあっても外国産が混ざっている場合があります。産地が明確で生産者の顔が見える「うきはん小麦」は、輸入小麦特有のポストハーベスト農薬等の心配も少なく、安心してお召し上がりいただけます。
「麦の産地の誇り」を胸に、この素晴らしい小麦を皆様にお届けしてまいります。